1300年の歴史を持つ日本の木造建築は、この35年ぐらいの間に家の作り方において大量生産性、均一性、省エネルギー性を追求しつつ、その姿をかえてきました。家造りに簡易的合理性を求めた結果、高度の技術を必要としない、合板釘打ち住宅が誕生し、それが日本建築文化と思われるまでに定着しています。室内にビニールクロスを張った住宅は、家も部屋も窒息気密化の道を辿ったのにも関わらず、省エネルギー住宅として推奨されてきました。それに追い打ちをかけたのが高気密高断熱です。(厚生労働省の所見でも高気密住宅は同じ住宅とはいえ日本の木造建築とは全く別のものと述べています)

日本の建築文化は世界に類を見ないほどの大変質の高い技術によって支えれれてきたことをいまさらながら実感しています。

しかし、昨今の“質より量”の弊害は衣食住を問わず至るところに出ています。そして、こうした風潮が日本の建築文化の歴史までも変えてしまったのです。一部の学者や国土交通省が進める住宅は高気密であり、ペットボトルや潜水艦のような造りを推奨した結果、温度も湿度も、化学物質も臭いも、家の中に閉じ込めてしまいました。そして新築病(シックハウス症候群)といった新しい病気まで作ってしまったのです。